HONOKA’s Schedule





「ウーン…!」

柔らかな日差しを浴びながら、ほのかが縁側で気持ち良さそうに伸びをする。
そして、上げた両手をユックリ下ろしながら「ふぅ」と息を吐き出す。

「ゥオーン…」
「あら、忠太郎もアクビ?今日は一日ヨロシクね」
「ワン!」
主に合わせるように体を伸ばした忠太郎に、ほのかが微笑みを向ける。

そう、お婆ちゃまが一日中お出かけだから、今日は二人?で仲良くお留守番。

―――さて、まずは何をしようかしら?
今日やらなきゃいけない事を、頬に手を当て暫らくジッと考えていたほのかだが、
やがて良い考えが浮かんだのか「うん!」と小さく頷いて、パタパタと自分の部屋に小走りに戻って行く。
そして机に向かうと、ノートを開いてペンを握って何やらメモメモし始める。

―――まずは…お洗濯ね
カリカリ…
―――その間にお掃除でしょ
カリカリ…
―――それから忠太郎のお散歩のついでにお買い物に行って
カリカリ…
―――お家に帰ってきたらお勉強
カリカリ…
―――そして……

・ ・ ・

「ヨシ、完成!」
「ほのか、それ何ミポ?」

不思議そうにコミューンから顔を出すミップルに、ほのかが優しい笑顔で説明する。

「コレ?コレはね、今日すべき事をノートに纏めたの。こうすれば、次に何をするべきなのかが一目瞭然でしょ!?」
「ふーん…。じゃあ早くお家に呼んだ方がいいミポ」
「呼ぶって誰を?ミップルたら何言ってるの!?今日は私一人で―――」

トンチンカンなミップルの言葉に苦笑いしながらノートを確認するほのか。
だけどそこには―――


―――お掃除、お洗濯。その間になぎさには忠太郎と遊んでて貰う
―――なぎさといっしょに忠太郎のお散歩。そのついでにお買い物
―――なぎさとお勉強。強化ポイントは数学
―――夕ご飯。メニューはなぎさの好きなハンバーグ
―――なぎさに……

なぎさなぎさなぎさ……山盛りの『なぎさ』にほのかが思わず我が目を疑う。

「ちょっと!何コレ!?私こんな事書いた覚え…!?」
「きっと無意識に書いたミポ。ほのかってばまるでメップルを思うミップルみたいミポ!」
「ミップルとメップル……そんな!私は……」

ウットリするミップルに、真っ赤な顔で必死に反論を試みる。だがその時―――ピンポーン
チャイムの音に渋々と一旦休止。玄関まで急き、ガラリと戸を開ける。

「ハイ、どなた―――なぎさ!?」
「お早う!ほのか!」

目の前に現れたなぎさの笑顔。ソレを見た瞬間、ほのかの胸がドキドキと高鳴りだす。

「ど、どうしたの一体…!?」
「折角の休日だもん。一人で居るよりも、ほのかと一緒に居た方が断然楽しいジャン!?だから来ちゃった!
でも、ひょっとしてお邪魔だった…?」
「ううん、そんなコトないよ!さあ早く上がって!?」
「うん!おじゃましまーす!」

ようやくドキドキを静めて、笑顔でなぎさを迎え入れる。
とその時、再びひょっこりとミップルが顔を出す。

「ホラほのか、やっぱり二人は通じ合ってるミポ!」
「ミップル……フフ、そうかもね」
「何?何話してるの?」
「ううん、何でもナイ!…ところでなぎさ、今日は家で夕ご飯食べていかない?おいしいハンバーグご馳走してあげる!」
「ホントに!?うん!絶対食べてく!ヤッター、ハンバーグだー!」

―――フフッ、あんなに喜ぶなんて子供みたい!
―――ところで、さっきのノートの最後の予定ってなんだっけ?えーと、確か……?


それは―――『なぎさとお泊り』ですよ、ほのかサン!









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