長電話
「なぎさ、お化粧なんてしたって無駄だメポ!」
「うるさいなぁ…!それっ!」
口うるさいメップルに、なぎさがネルプのカードをクルリ…
「オ・ヤ・ス・ミ♪」
してやったりな顔でコミューンを仕舞い、静かになった部屋でオメカシを再開する。
明日はほのかとデート…もといお買い物だから、志穂と莉奈に教えてもらったテクニックでバッチリ決めて、
ビックリさせちゃおうってコトらしい。
―――ファンデーションはこんなモン?
―――口紅の濃さは?
―――アイメイクとかチークとかはどうしよう!?
だけど、お化粧なんて今までロクにしたこと無い訳で、色々試してみるものの何だかイマイチ決まらない。
ならば!と湯船に浸かって気分転換―――したってダメ。
「ウーン…どうしよう?どうすれば喜んでくれるかな…?」
ため息をつきつつ、湯上りのすっぴんフェイスで鏡と睨めっこ。
とその時、突然アイデアが閃いた。
―――そうだ!ほのかに電話してさり気無く聞いてみよう!
この逆転の発想、あたしってば冴えてる〜!
思いついたら即実行。子機を手に取り、ベッドの上でポチポチピッピ…
―――プルルルル…プルルルル…
モシモシほのか!?ウンあたし。チョット聞きたいんだけど―――え?明日の時間?
大丈夫だって!寝坊なんかしないよ。それより―――うん?……もっちろん!
あっ、そう言えばね……
当初の目的なんてドコへやら、いつしかどんどん話題が逸れて行く。
でも、そんなコトに気づかない位にお喋りは楽しくて、あっという間に時間は過ぎる。そして…
―――アハハ!……アレ、もうこんな時間!?…じゃあ明日ね!うん、バイバーイ!
ピッ…
―――フフッ、ほのかってばあんなコト言っちゃって…
クスリと笑って、画面に残ったままのナンバーを名残惜しそうに見つめるなぎさ。
だけどやがて「ふぁーあ…」と一つ大あくび。
―――さて、もう寝ようカナ?待ち合わせに遅れたらマズイもんね
―――
――
―
「寝坊した―――っ!!」
「何でいつもこうなんだメポ?」
「だーっ、ちょっと黙ってて!」
「…ところで、お化粧はいいメポか?」
「!?忘れてた!そんなのしてる暇無いよ!もうサイアク!」
で、結局こうなりましたとさ。ちゃんちゃん
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