ある寒い秋の放課後
いちゃいちゃ…
イチャイチャ…
ピュウ―――
「さむーい!」
「じゃあもっとコッチにこいよ、ホラ」
「イヤーン、あったかーい!」
イチャイチャ…
いちゃいちゃ………
「……ナニ今のカップル!?私達への当てつけ?」
「ちょーちょーちょー感じ悪いよ!」
ラブラブっぷりを見せ付けられて、志穂と莉菜が鼻を広げてフーフーと荒い息。
絶対にクリスマスまでに彼氏GETするぞ!などと気勢を上げる。
と突然、クルッとなぎさとほのかへと向きを変えて
「ところで、なぎさと雪城サンは彼氏とかそこらヘンはどうなの?」
「うんうんうん!ソレ知りたい!気になってる人とか居ないの?」
イキナリの直球に、ハァ?と面食らう二人。
「イヤイヤ、あたしはホラ、ラクロス一筋だから彼氏なんて…ねえほのか?」
「私もそういうのはマダ…ねえなぎさ?」
だけどスグに顔を見合わせて否定する。
「なんだ、そうなんだ…」
その答えに志穂も莉奈もちょっとガッカリ顔。
やがていつものT字路でバイバーイと別れていった。
・ ・ ・
通り慣れた道を並んで歩く二人。
その口から出ているのは、珍しく言葉ではなく白い息のみ。
しかし辺りに人の気配が無くなった時…
「さむーい!」
突然ほのかが甘えた声を出した。
「はい?」
「だから、さ・む・い・の!」
言葉とは裏腹にほのかの顔はニッコニコ。
「ソレってまさか…」
「ダメなの?」
小首を傾げてチョット上目遣いになぎさを見る。
そんなほのかに、なぎさのハートがチチンプイプイきゅんきゅんきゅんとね…
「そんなこと!……もっとコッチにおいで…」
顔を真っ赤にしてギクシャクとほのかの肩を引き寄せる。
「あ、あの曲がり角までだからね!?」
「うん♪」
「何?アレ…」
「ちょっとちょっとちょっと!言い忘れたコトがあったから戻ってきてみれば…!」
「…ねえ志穂?」
「何?」
「あたしも寒いんだけど…」
「マフラー貸そうか?」
「…いや、ヤッパ寒くないや」